自然と一体になり、子どもたちが、私たちが同時に変わっていきます。

 今年初めて、4~5歳の子ども達と共に、自然の中のたからものさがしをしていたときのことです。木の実や、よいにおいなどとならんで、自然の風を感じるという探し物をしていた子どもたち。私たちは、実は無風の景色に、すでにあきらめていました。するとその陽だまりの中を突然走りだしたのです。そして、「風がヒューとほっぺたにぶつかったよ。」と。なんという見事な発見でしょう。子どもの感性の輝き!

 「地球の美しさと神秘を感じ取れる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してないでしょう。たとえ生活の中で苦しみや心配毎にであったとしても、必ずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たな喜びへ通じる小道を見つけ出すことが出来ると信じます。」「自然に触れると言う終わりのないよろこびは、けっして科学者だけのものではありません。大地と海と空、そして、そこにすむ驚きに満ちた生命の輝きのもとに身を置くすべての人が手に入れられるものなのです。」{海洋生物学者 レイチェル・カーソン著「センスオブワンダー」より引用}

 私たちのNPOは、このレイチェル・カーソンの言葉に啓発され、かつ、センスオブアースと名付けました。子どもたちこそ、21世紀の環境を悪化の速度を緩やかにし、さらにそれを止める方法を自分たちの生活の土台から見直せる世代であると信じています。そのために私たちは、自然への接近の道案内人として、プログラムを開発し、一緒に自然を感受し分かち合っています。子どもたちが、私たちが同時に変わっていきます。自然への接近プログラムの中で。


2011.12.08
NPO法人センスオブアース・市民による自然共生パンゲア代表 寺田茂

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